日常の芒

なんてことない日々に、少しの刺激を

私とバイク

私がバイクに乗るなんて思っても見なかった。

 

もともと年に2~3回出かけるか出かけないかの超がつくほどインドアだった私が毎週のように旅に出かけている事自体が不思議だが、当時のバイクのイメージと言えば

・うるさい、近所迷惑

・かっこつけている

なんていうド偏見もいいものだった。

しかしTwitterで旅アカウントを作ってみると、バイクで旅をしている方をたくさん見かける。繋がった皆さんが持っていた偏見が吹き飛ぶほど礼儀正しく、運転マナーを従事し、楽しそうにバイクで旅をしている。

が、それでもバイクは自分には縁がないものだと思っていた。

 

冬のある日、ネットでたまたま1枚のバイクの画像を見た。

SUZUKIのSW-1。

自分の中のバイクは黒くて、ゴツくて、かっこいいフォルム。

しかし丸くて、なんだかかわいさもある…そして外車のようなレトロ感、かっこよさも兼ね揃えたこのバイクは異彩を放っていた。

こんなバイクがあるんだ…!と次の瞬間には「SW-1 値段」とググっていた。

しかし調べているうちに「値段」「希少車」「修理の問題」「免許」の手間を考えると少し億劫になってしまい、そこで一度断念。

 

数日後、フォロワーさんとお酒を飲む機会があり、その方たちがバイク乗りなので話を出してみると、お店のことなど色々教えていただいた。

数日後、思い切って長岡の某お店に行って「あの、初心者で何もわからないんですがSW-1というバイクはありますか?」と聞いてみると店長さんが目の色を変えたように対応してくれた。

「初めてでこのバイクを選ぶとはやりますね…これ乗ってたら目立ちますよ~!」

別に目立ちたくて乗るわけではないのだが…w

希少車だが、現在山陰に1台だけ中古車があるとのこと。

ここまできたら、と思い切って即決。

まずは車体を確保して毎日眺めながらのんびり教習を受けよう、と思っていたのだが「初心者免許取得キャンペーン」を利用することで値引きされるかわりに、取得した免許を見せてからの購入という形になった。

 

 

数日後、山陰から新潟に配送が完了したと連絡が届く。

我慢できずにすぐに見に行った。

実物を眼の前にすると呼吸が荒くなる…これが恋…?

 

 

早速近くの免許センターで教習の段取り。

ヘルメット・グローブ・ブーツはコロナ禍から貸し出しをやめたらしく1週間以内に用意せよとのことで急遽用意。

車体のカラーに合わせてベージュにしようとしたのだが、なかなか良いものが見つからなくブラウンのものを。

 

 

雪国で普通免許を取る際、冬期の原付の教科は実際に乗ることがなく(雪で乗れないため)動画を見るだけで済まされる。

原付すら乗ったことない私は最初から少し躓いてしまい「少し教習延長すると思うのでそのつもりで」と言われたりもしながら…操作を覚えてからは本当に楽しく順調に教習は進み…。

 

 

二輪人気で希望通りの教習予定が組めなかったり、プレッシャーによわよわなので何度か検定に落ちるかもと覚悟もしていたが、1ヶ月ほどで無事に1発で卒検合格。

 

 

合格した翌日の金曜日、半休をもらい免許を書き換えに行った。

その日は台風の影響で大雨が予報されており、日曜日の晴れ予報の日に納車をする予定でお金を準備した。

一括でこんな金額の買い物をするのは初めてだった。

 

 

我慢できなすぎて免許を書き換えたその日に納車した。

予報通りの大雨、強風、初めての公道運転、夜間の運転…。

役満の状況の中、心は高揚しっぱなしだった。

3回くらい死にかけたけど。

もう二度と夜の雨の運転はしません。

 

 

家の車庫について、濡れた車体を拭きながら「今日から自分のバイクなんだ…」と確かな実感。

 

 

実は納車前から我慢できずに装備も買っており早速おめかし。

もうバイクについては我慢できなすぎた。

アンブートのサイドバッグ2つとリアボックス。

サイドバッグは1個づつ買って試しながらもう一つ買えばよかったのかもしれないが、もうなんというか絶対に合う自信があった。

 

 

容量のある1泊用のキャリアトランクもデザイン重視で買っちゃってたりして。

 

 

自作のステッカー貼っちゃったりして、もう浮かれっぱなし。

この日は2時間くらい車庫のバイクを眺めていた。

 

 

手が出ずにいたアクションカムも、バイクの値段に比べたら安い買い物よ、と値引きもされていたので思い切って買った。

オズモアクション3を買ったつもりが届いてみてよく見たら1だった。

道理で安かったわけだ。それくらい浮かれていた。

 

 

家の周りは、なんというかご覧の通りのド田舎で。

いままで車に乗っていたときには感じたこともなかったが、信号がなく、開けている道が周りにたくさんある環境はバイクをちょっと乗るには最高の環境なのではと実感。

バイクに跨るたびに、「いつでも好きなときに乗っていいんだ、自分のバイクだから」という高揚感。

 

 

仕事が終わってすぐに海に向かうとちょうど日が落ちる季節。

 

 

上越から柏崎、晴れた日は毎日乗った。

何度も通った道が、まるで新しい世界のようで。

 

 

新潟で一番好きな笹川流れ

往復すると400キロにもなるが、すんなりいけた。

車で旅をするときの高揚感、精神が肉体を凌駕する感じはバイクでもそのままのようだ。

 

 

志賀高原ルートからの草津温泉

横手山ドライブインでは初めてたくさんのバイクに囲まれて、改めて変わったバイクなんだなと実感した。

 

 

ミニトランクを両側に装備したフルアーマーSW-1。

まだ実戦投入はしていないけど、これで長旅がしてみたい。

 

 

先日、初めて泊まりでバイク旅に出た。

フォロワーさんとマスツーをしたのも初めてだが、「バイクで旅をする」という感覚がたまらなかった。

車では感じられない視界、匂い、音、空気…。

最近はこなれてきてしまっていた、旅を始めた頃の感覚が蘇る。

 

 

当初、「車もあるし、修理の問題も考えるとちょいちょい乗るくらいに控えておこう」なんて思っていたが、ご覧の通りもうずっと我慢できてない。

もっとこの子に乗って色んなところに行きたい。

どこまでも、ずっと…。

 

さあ、次はどこへ行こうかな。